遺伝とは、親から子どもへ細胞単位で身体的な特徴が受け継がれていくことです。そうした受け継ぐための橋渡し役となっているのが、遺伝子です。遺伝型式には、いくつものパターンがあるとされており、優性遺伝と劣性遺伝の2つが挙げられます。
優性遺伝は、遺伝子がどちらかに偏ったときに型式が発現した方のことを指します。優性という言葉で優秀な遺伝子だと勘違いされがちですが、子どもに遺伝子の特徴が出やすいだけで、優れているというわけではありません。一方劣性遺伝は、両親からそれぞれ遺伝子を受け取ったとき、形として現れにくい遺伝子のことを指します。
さて、遺伝性疾患という言葉を聞いたことがあるでしょうか。遺伝性疾患とは、遺伝子や染色体の異常で起こる疾患です。変異遺伝子は、誰でも持っているといわれています。しかし、疾患が起こらないのは、もう一方の遺伝子が足りないものをカバーして補っているからです。
もし、遺伝型式で疾患になる場合、両親だけでなく祖父母からの変異遺伝で疾患になる可能性があります。また、親がその遺伝子を持っていなくても、突然変異で起こり得るといわれています。
遺伝子が突然変異する原因として、放射線や化学物質などの外部的要因があります。しかし、多くは原因不明であるのが現状です。
遺伝型式での疾患は、人間の約60%が何らかの疾患にかかるとされており、健康だからとかからないわけではないのです。また、男性の場合は年齢が上がれば上がるほど、出やすいといった統計も出ています。